社会保険料の計算(協会けんぽ・都道府県別、令和8年度)

月の報酬と都道府県から、健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金・雇用保険の本人負担を計算。協会けんぽの令和8年度保険料額表(47都道府県)と標準報酬月額の等級表のとおりに、50銭の端数処理まで行います。賞与の保険料、等級の境目、会社の負担も表示。

協会けんぽ(全国健康保険協会)に入っている会社員向けです。健康保険組合や共済組合の会社は、料率がこの表と違います。

¥300,000

税金や保険料を引く前の額です。実際の保険料は、4〜6月の報酬の平均などで決まる「標準報酬月額」で決まります。

¥600,000

毎月、給与から引かれる社会保険料の目安(本人負担)

¥44,070

報酬 ¥300,000 は、標準報酬月額 ¥300,000(健康保険 22等級・厚生年金 19等級)にあたります。この等級の報酬月額は ¥290,000以上 ¥310,000未満です。

健康保険料¥14,775
子ども・子育て支援金¥345
厚生年金保険料¥27,450
雇用保険料¥1,500
合計(本人負担)¥44,070

給与から引かれるのは、ふつう前の月の標準報酬月額にかかる保険料です(健康保険法第167条)。このあと「年間」の欄で、賞与の分を足します。

等級の境目

報酬が ¥310,000 になると健康保険は23等級に上がり、本人負担は毎月 ¥2,838(年 ¥34,056)増えます。あと ¥10,000 です。

賞与にかかる社会保険料(本人負担)

1回目(標準賞与額 ¥600,000)¥88,140

健康保険 ¥29,550 + 支援金 ¥690 + 厚生年金 ¥54,900 + 雇用保険 ¥3,000

2回目(標準賞与額 ¥600,000)¥88,140

健康保険 ¥29,550 + 支援金 ¥690 + 厚生年金 ¥54,900 + 雇用保険 ¥3,000

1年間の本人負担

¥705,120

毎月分 ¥44,070 × 12か月 = ¥528,840、賞与分 ¥176,280。額面の年収(¥4,800,000)の約14.7%です。

同じ条件で、都道府県によって変わる額

47都道府県で健康保険料率が最も低い新潟県なら毎月 ¥43,110、最も高い佐賀県なら毎月 ¥45,120 です(差は毎月 ¥2,010。厚生年金・雇用保険は全国どこでも同じです)。

会社が負担する額の目安(毎月)

健康保険料(介護・支援金を含む)¥15,120
厚生年金保険料¥27,450
子ども・子育て拠出金(会社だけが負担)¥1,080
雇用保険料(二事業分を含む)¥2,550
合計(会社負担)¥46,200

会社は、これに労災保険料(全額会社負担)も払います。ここには含めていません。

協会けんぽの令和8年度(2026年度)の保険料額表を、都道府県ごとの料率と等級表どおりに計算した概算です。端数は、給与から控除するときの規則(50銭以下は切り捨て、50銭を超えたら切り上げ)で処理しています。会社の給与計算ソフトによって、1円違うことがあります。健康保険組合・共済組合の会社、国民健康保険、短時間労働者の適用の判定、標準報酬月額の決まり方(定時決定・随時改定)、産休・育休中の免除は計算していません。税務・財務の専門的助言ではありません。

計算の流れ

  1. 月の報酬(残業代・通勤手当を含む総支給額)を、健康保険は50等級、厚生年金は32等級の表にあてはめて「標準報酬月額」を決めます(健康保険法第40条、厚生年金保険法第20条)。厚生年金は、報酬が93,000円未満なら88,000円、635,000円以上なら650,000円です。
  2. 健康保険料の「全額」は、標準報酬月額に、事業所がある都道府県の健康保険料率と、全国一律の子ども・子育て支援金率(0.23%)を足した率を掛けた額です。40〜64歳は、介護保険料率(1.62%)も加わります(健康保険法第156条)。本人負担は、その半分です。
  3. 厚生年金保険料は、標準報酬月額 × 18.3% の半分です。雇用保険料は、等級に丸めず、報酬そのものに本人負担率(一般は0.5%)を掛けます。
  4. 円未満の端数は、給与から控除するときの規則で処理します。50銭以下は切り捨て、50銭を超えたら1円に切り上げます。
  5. 賞与は、1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に同じ率を掛けて、半分を引きます。標準賞与額には上限があり、健康保険・介護・支援金は年度(4月〜翌3月)の累計573万円、厚生年金は1回(月)150万円です。

具体例:東京・40歳未満・一般の事業の本人負担(毎月)

月の報酬標準報酬月額健康保険+支援金厚生年金雇用保険合計
¥200,000¥200,000¥10,080¥18,300¥1,000¥29,380
¥250,000¥260,000¥13,104¥23,790¥1,250¥38,144
¥300,000¥300,000¥15,120¥27,450¥1,500¥44,070
¥400,000¥410,000¥20,664¥37,515¥2,000¥60,179
¥500,000¥500,000¥25,200¥45,750¥2,500¥73,450
¥600,000¥590,000¥29,736¥53,985¥3,000¥86,721

協会けんぽの東京支部の表では、標準報酬月額30万円(22等級)の折半額は、健康保険14,775円・子ども・子育て支援金345円・厚生年金27,450円です。雇用保険(0.5%)を足すと¥44,070です。40〜64歳は、健康保険の折半額が介護保険料込みの17,205円になり、合計は¥46,500です。

1円の差で、保険料が月2,838円変わることがある

標準報酬月額は、報酬を段に分けた「階段」です。東京で報酬が289,999円なら21等級(標準報酬月額280,000円)、290,000円なら22等級(300,000円)になり、本人負担は月¥41,182から¥44,020へ、¥2,838増えます(健康保険と支援金で¥1,008、厚生年金で¥1,830)。年間では¥34,056です。厚生年金の分は、将来の年金額に反映されます。

等級は、毎年9月に、4〜6月の報酬の平均で決め直されます(定時決定)。昇給などで固定的な賃金が変わり、3か月続けて報酬が大きく変わったときは、随時改定で途中でも決め直されます(日本年金機構)。

都道府県別の本人負担(報酬30万円・毎月・本人負担の合計)

同じ報酬30万円・40歳未満でも、健康保険料率が最も低い新潟(9.21%)の健康保険の本人負担は¥13,815、最も高い佐賀(10.55%)は¥15,825で、月¥2,010の差になります。協会けんぽの健康保険料率は、事業所がある都道府県ごとに決まります(健康保険法第160条)。住んでいる県ではなく、勤め先の事業所の所在地です。

47都道府県の一覧(本人負担の少ない順)
都道府県健康保険料率40歳未満40〜64歳
新潟県9.21%¥43,110¥45,540
沖縄県9.44%¥43,455¥45,885
福島県9.50%¥43,545¥45,975
岩手県9.51%¥43,560¥45,990
茨城県9.52%¥43,575¥46,005
山梨県9.55%¥43,620¥46,050
富山県9.59%¥43,680¥46,110
静岡県9.61%¥43,710¥46,140
長野県9.63%¥43,740¥46,170
埼玉県9.67%¥43,800¥46,230
群馬県9.68%¥43,815¥46,245
石川県9.70%¥43,845¥46,275
福井県9.71%¥43,860¥46,290
千葉県9.73%¥43,890¥46,320
山形県9.75%¥43,920¥46,350
三重県9.77%¥43,950¥46,380
宮崎県9.77%¥43,950¥46,380
広島県9.78%¥43,965¥46,395
岐阜県9.80%¥43,995¥46,425
栃木県9.82%¥44,025¥46,455
青森県9.85%¥44,070¥46,500
東京都9.85%¥44,070¥46,500
鳥取県9.86%¥44,085¥46,515
滋賀県9.88%¥44,115¥46,545
京都府9.89%¥44,130¥46,560
奈良県9.91%¥44,160¥46,590
神奈川県9.92%¥44,175¥46,605
愛知県9.93%¥44,190¥46,620
島根県9.94%¥44,205¥46,635
愛媛県9.98%¥44,265¥46,695
秋田県10.01%¥44,310¥46,740
香川県10.02%¥44,325¥46,755
岡山県10.05%¥44,370¥46,800
高知県10.05%¥44,370¥46,800
和歌山県10.06%¥44,385¥46,815
長崎県10.06%¥44,385¥46,815
熊本県10.08%¥44,415¥46,845
大分県10.08%¥44,415¥46,845
宮城県10.10%¥44,445¥46,875
福岡県10.11%¥44,460¥46,890
兵庫県10.12%¥44,475¥46,905
大阪府10.13%¥44,490¥46,920
鹿児島県10.13%¥44,490¥46,920
山口県10.15%¥44,520¥46,950
徳島県10.24%¥44,655¥47,085
北海道10.28%¥44,715¥47,145
佐賀県10.55%¥45,120¥47,550

令和8年度(3月分から)。合計は、健康保険(介護保険)・支援金・厚生年金・雇用保険(一般の事業)の本人負担です。厚生年金・雇用保険は全国で同じなので、県による差は健康保険料の差だけです。

当サイトの手取りのツールとの違い

当サイトの「手取り」「月給の手取り」「賞与の手取り」は、等級に丸めず、全国平均の料率(健康保険4.95%など)を報酬に掛ける簡易計算です。このツールの結果(東京・40歳未満)と比べると、報酬15万〜65万円の範囲で、差は平均して月約¥863、最大で約¥2,145です。等級の階段の下の端では実際の保険料のほうが多く、上の端では少なくなります。たとえば報酬¥290,000ではこのツールが¥44,020、簡易計算が¥42,674、報酬¥309,999ではこのツールが¥44,120、簡易計算が¥45,616です。自分の保険料を知りたいときは、このツールの値のほうが、給与明細に近くなります。

よくある質問

Q.会社員の給与から引かれる社会保険料には、何がありますか?

健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料の3つです。40〜64歳は、健康保険料に介護保険料が加わります。令和8年4月分(5月に払う給与)からは、健康保険料と一緒に、子ども・子育て支援金(全国一律0.23%、労使折半)も引かれます(協会けんぽ)。

労災保険料は、会社が全額負担します。給与からは引かれません。

Q.標準報酬月額とは何ですか? いつ決まりますか?

保険料を計算するために、月の報酬を等級の表にあてはめた額です。健康保険は50等級(5.8万円〜139万円)、厚生年金は32等級(8.8万円〜65万円)あります。

入社したときは、見込みの報酬で決まります(資格取得時決定)。そのあとは、毎年7月1日の時点で、4〜6月の3か月の報酬の平均(支払基礎日数が17日以上の月だけ)で決め直され、9月から翌年8月まで使います(定時決定)。昇給などで固定的な賃金が変わり、3か月続けて等級が大きくずれたときは、途中でも改定されます(随時改定)(日本年金機構)。

Q.給与明細の金額と1円ずれるのはなぜですか?

端数の処理の方法が、会社によって違うことがあるからです。給与から控除するときは、本人負担の端数が50銭以下なら切り捨て、50銭を超えたら1円に切り上げるのが原則ですが、会社と従業員の間に特約があれば、それに従えます(協会けんぽ、日本年金機構)。

このツールは、健康保険(介護保険)と子ども・子育て支援金を、健康保険法第156条の「一般保険料等額」にならって合算し、半分にしてから、一度だけ端数処理をします。そのうち健康保険の分を引いた残りを、支援金として表示します。厚生労働省・こども家庭庁の令和8年2月12日のQ&Aが、合算してから処理するよう答えていると、社会保険労務士事務所の記事が引用していますが、そのQ&Aは、2026年10月14日の時点で、厚生労働省のサイトで見つかりませんでした。別々に処理する会社なら、1円違うことがあります。

また、給与から引かれるのは、ふつう前の月の標準報酬月額にかかる保険料です(健康保険法第167条)。

Q.40歳・65歳・70歳になったら、いつから保険料が変わりますか?

介護保険料は、40歳の誕生日の前日が属する月の分から加わり、65歳の誕生日の前日が属する月の分からかからなくなります。誕生日が1日の人は、前日が前の月の末日になるので、1か月早くなります(協会けんぽ)。

厚生年金保険料は、70歳に達した日(誕生日の前日)が属する月から、かからなくなります(厚生年金保険法第9条、第14条、第19条)。健康保険料は、75歳になって後期高齢者医療に移るまで続きます(健康保険法第3条)。このツールは、年齢の区分を選ぶ形にして、切り替わりの月は計算していません。

Q.賞与の保険料は、どう計算しますか?

賞与の額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に、月の報酬と同じ率を掛けて、半分を引きます(日本年金機構)。上限は、健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金が、年度(4月1日〜翌年3月31日)の累計で573万円、厚生年金が1か月で150万円です(協会けんぽ)。上限を超えた分には、保険料はかかりません。

雇用保険料は、賞与の額そのもの(1,000円未満を含む)に、本人負担率を掛けます。

Q.会社は、いくら負担していますか?

健康保険料・介護保険料・支援金・厚生年金保険料は、全額を労使で半分ずつ負担します。これに加えて、会社だけが負担する「子ども・子育て拠出金」(厚生年金の標準報酬月額 × 0.36%、令和8年度)と、雇用保険料の事業主負担分(一般の事業で0.85%)があります(協会けんぽ、厚生労働省)。

日本年金機構は、会社の負担を「納入告知額から、全被保険者の本人負担の合計を引いた額」としています。端数処理の関係で、本人負担と会社負担が円単位でずれることがあります。このツールの会社負担は、1人分の目安です。

Q.このツールの前提と、計算していないものは?

協会けんぽの令和8年度保険料額表(47都道府県のPDF)の料率と等級を、そのまま使います。標準報酬月額と全額・折半額の全2,350行(47都道府県 × 50等級)が、料率 × 標準報酬月額と一致することを、PDFを読み取る段階で確かめています。別に書いた参照実装(表に印刷された折半額から計算)と、約5,000通りの月額・1,500通りの賞与で、本人負担が一致することも、テストで確かめています。

計算していないものは、健康保険組合・共済組合の保険料、国民健康保険・国民年金(会社員ではない人)、標準報酬月額の決まり方(定時決定・随時改定・資格取得時決定)、産前産後休業・育児休業中の保険料の免除、短時間労働者の適用の判定、任意継続、厚生年金基金の免除保険料率、同じ月に2回以上の賞与がある場合の厚生年金の150万円の上限(1回ごとに判定しています)、令和9年度以降の料率です。令和9年度の料率は、例年どおりなら令和9年3月分から変わります。実際の額は、給与明細で確認してください。

出典