社会保険料の計算(協会けんぽ・都道府県別、令和8年度)
月の報酬と都道府県から、健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金・雇用保険の本人負担を計算。協会けんぽの令和8年度保険料額表(47都道府県)と標準報酬月額の等級表のとおりに、50銭の端数処理まで行います。賞与の保険料、等級の境目、会社の負担も表示。
毎月、給与から引かれる社会保険料の目安(本人負担)
¥44,070
報酬 ¥300,000 は、標準報酬月額 ¥300,000(健康保険 22等級・厚生年金 19等級)にあたります。この等級の報酬月額は ¥290,000以上 ¥310,000未満です。
給与から引かれるのは、ふつう前の月の標準報酬月額にかかる保険料です(健康保険法第167条)。このあと「年間」の欄で、賞与の分を足します。
等級の境目
報酬が ¥310,000 になると健康保険は23等級に上がり、本人負担は毎月 ¥2,838(年 ¥34,056)増えます。あと ¥10,000 です。
賞与にかかる社会保険料(本人負担)
健康保険 ¥29,550 + 支援金 ¥690 + 厚生年金 ¥54,900 + 雇用保険 ¥3,000
健康保険 ¥29,550 + 支援金 ¥690 + 厚生年金 ¥54,900 + 雇用保険 ¥3,000
1年間の本人負担
¥705,120
毎月分 ¥44,070 × 12か月 = ¥528,840、賞与分 ¥176,280。額面の年収(¥4,800,000)の約14.7%です。
同じ条件で、都道府県によって変わる額
47都道府県で健康保険料率が最も低い新潟県なら毎月 ¥43,110、最も高い佐賀県なら毎月 ¥45,120 です(差は毎月 ¥2,010。厚生年金・雇用保険は全国どこでも同じです)。
会社が負担する額の目安(毎月)
会社は、これに労災保険料(全額会社負担)も払います。ここには含めていません。
協会けんぽの令和8年度(2026年度)の保険料額表を、都道府県ごとの料率と等級表どおりに計算した概算です。端数は、給与から控除するときの規則(50銭以下は切り捨て、50銭を超えたら切り上げ)で処理しています。会社の給与計算ソフトによって、1円違うことがあります。健康保険組合・共済組合の会社、国民健康保険、短時間労働者の適用の判定、標準報酬月額の決まり方(定時決定・随時改定)、産休・育休中の免除は計算していません。税務・財務の専門的助言ではありません。
計算の流れ
- 月の報酬(残業代・通勤手当を含む総支給額)を、健康保険は50等級、厚生年金は32等級の表にあてはめて「標準報酬月額」を決めます(健康保険法第40条、厚生年金保険法第20条)。厚生年金は、報酬が93,000円未満なら88,000円、635,000円以上なら650,000円です。
- 健康保険料の「全額」は、標準報酬月額に、事業所がある都道府県の健康保険料率と、全国一律の子ども・子育て支援金率(0.23%)を足した率を掛けた額です。40〜64歳は、介護保険料率(1.62%)も加わります(健康保険法第156条)。本人負担は、その半分です。
- 厚生年金保険料は、標準報酬月額 × 18.3% の半分です。雇用保険料は、等級に丸めず、報酬そのものに本人負担率(一般は0.5%)を掛けます。
- 円未満の端数は、給与から控除するときの規則で処理します。50銭以下は切り捨て、50銭を超えたら1円に切り上げます。
- 賞与は、1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に同じ率を掛けて、半分を引きます。標準賞与額には上限があり、健康保険・介護・支援金は年度(4月〜翌3月)の累計573万円、厚生年金は1回(月)150万円です。
具体例:東京・40歳未満・一般の事業の本人負担(毎月)
| 月の報酬 | 標準報酬月額 | 健康保険+支援金 | 厚生年金 | 雇用保険 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| ¥200,000 | ¥200,000 | ¥10,080 | ¥18,300 | ¥1,000 | ¥29,380 |
| ¥250,000 | ¥260,000 | ¥13,104 | ¥23,790 | ¥1,250 | ¥38,144 |
| ¥300,000 | ¥300,000 | ¥15,120 | ¥27,450 | ¥1,500 | ¥44,070 |
| ¥400,000 | ¥410,000 | ¥20,664 | ¥37,515 | ¥2,000 | ¥60,179 |
| ¥500,000 | ¥500,000 | ¥25,200 | ¥45,750 | ¥2,500 | ¥73,450 |
| ¥600,000 | ¥590,000 | ¥29,736 | ¥53,985 | ¥3,000 | ¥86,721 |
協会けんぽの東京支部の表では、標準報酬月額30万円(22等級)の折半額は、健康保険14,775円・子ども・子育て支援金345円・厚生年金27,450円です。雇用保険(0.5%)を足すと¥44,070です。40〜64歳は、健康保険の折半額が介護保険料込みの17,205円になり、合計は¥46,500です。
1円の差で、保険料が月2,838円変わることがある
標準報酬月額は、報酬を段に分けた「階段」です。東京で報酬が289,999円なら21等級(標準報酬月額280,000円)、290,000円なら22等級(300,000円)になり、本人負担は月¥41,182から¥44,020へ、¥2,838増えます(健康保険と支援金で¥1,008、厚生年金で¥1,830)。年間では¥34,056です。厚生年金の分は、将来の年金額に反映されます。
等級は、毎年9月に、4〜6月の報酬の平均で決め直されます(定時決定)。昇給などで固定的な賃金が変わり、3か月続けて報酬が大きく変わったときは、随時改定で途中でも決め直されます(日本年金機構)。
都道府県別の本人負担(報酬30万円・毎月・本人負担の合計)
同じ報酬30万円・40歳未満でも、健康保険料率が最も低い新潟(9.21%)の健康保険の本人負担は¥13,815、最も高い佐賀(10.55%)は¥15,825で、月¥2,010の差になります。協会けんぽの健康保険料率は、事業所がある都道府県ごとに決まります(健康保険法第160条)。住んでいる県ではなく、勤め先の事業所の所在地です。
47都道府県の一覧(本人負担の少ない順)
| 都道府県 | 健康保険料率 | 40歳未満 | 40〜64歳 |
|---|---|---|---|
| 新潟県 | 9.21% | ¥43,110 | ¥45,540 |
| 沖縄県 | 9.44% | ¥43,455 | ¥45,885 |
| 福島県 | 9.50% | ¥43,545 | ¥45,975 |
| 岩手県 | 9.51% | ¥43,560 | ¥45,990 |
| 茨城県 | 9.52% | ¥43,575 | ¥46,005 |
| 山梨県 | 9.55% | ¥43,620 | ¥46,050 |
| 富山県 | 9.59% | ¥43,680 | ¥46,110 |
| 静岡県 | 9.61% | ¥43,710 | ¥46,140 |
| 長野県 | 9.63% | ¥43,740 | ¥46,170 |
| 埼玉県 | 9.67% | ¥43,800 | ¥46,230 |
| 群馬県 | 9.68% | ¥43,815 | ¥46,245 |
| 石川県 | 9.70% | ¥43,845 | ¥46,275 |
| 福井県 | 9.71% | ¥43,860 | ¥46,290 |
| 千葉県 | 9.73% | ¥43,890 | ¥46,320 |
| 山形県 | 9.75% | ¥43,920 | ¥46,350 |
| 三重県 | 9.77% | ¥43,950 | ¥46,380 |
| 宮崎県 | 9.77% | ¥43,950 | ¥46,380 |
| 広島県 | 9.78% | ¥43,965 | ¥46,395 |
| 岐阜県 | 9.80% | ¥43,995 | ¥46,425 |
| 栃木県 | 9.82% | ¥44,025 | ¥46,455 |
| 青森県 | 9.85% | ¥44,070 | ¥46,500 |
| 東京都 | 9.85% | ¥44,070 | ¥46,500 |
| 鳥取県 | 9.86% | ¥44,085 | ¥46,515 |
| 滋賀県 | 9.88% | ¥44,115 | ¥46,545 |
| 京都府 | 9.89% | ¥44,130 | ¥46,560 |
| 奈良県 | 9.91% | ¥44,160 | ¥46,590 |
| 神奈川県 | 9.92% | ¥44,175 | ¥46,605 |
| 愛知県 | 9.93% | ¥44,190 | ¥46,620 |
| 島根県 | 9.94% | ¥44,205 | ¥46,635 |
| 愛媛県 | 9.98% | ¥44,265 | ¥46,695 |
| 秋田県 | 10.01% | ¥44,310 | ¥46,740 |
| 香川県 | 10.02% | ¥44,325 | ¥46,755 |
| 岡山県 | 10.05% | ¥44,370 | ¥46,800 |
| 高知県 | 10.05% | ¥44,370 | ¥46,800 |
| 和歌山県 | 10.06% | ¥44,385 | ¥46,815 |
| 長崎県 | 10.06% | ¥44,385 | ¥46,815 |
| 熊本県 | 10.08% | ¥44,415 | ¥46,845 |
| 大分県 | 10.08% | ¥44,415 | ¥46,845 |
| 宮城県 | 10.10% | ¥44,445 | ¥46,875 |
| 福岡県 | 10.11% | ¥44,460 | ¥46,890 |
| 兵庫県 | 10.12% | ¥44,475 | ¥46,905 |
| 大阪府 | 10.13% | ¥44,490 | ¥46,920 |
| 鹿児島県 | 10.13% | ¥44,490 | ¥46,920 |
| 山口県 | 10.15% | ¥44,520 | ¥46,950 |
| 徳島県 | 10.24% | ¥44,655 | ¥47,085 |
| 北海道 | 10.28% | ¥44,715 | ¥47,145 |
| 佐賀県 | 10.55% | ¥45,120 | ¥47,550 |
令和8年度(3月分から)。合計は、健康保険(介護保険)・支援金・厚生年金・雇用保険(一般の事業)の本人負担です。厚生年金・雇用保険は全国で同じなので、県による差は健康保険料の差だけです。
当サイトの手取りのツールとの違い
当サイトの「手取り」「月給の手取り」「賞与の手取り」は、等級に丸めず、全国平均の料率(健康保険4.95%など)を報酬に掛ける簡易計算です。このツールの結果(東京・40歳未満)と比べると、報酬15万〜65万円の範囲で、差は平均して月約¥863、最大で約¥2,145です。等級の階段の下の端では実際の保険料のほうが多く、上の端では少なくなります。たとえば報酬¥290,000ではこのツールが¥44,020、簡易計算が¥42,674、報酬¥309,999ではこのツールが¥44,120、簡易計算が¥45,616です。自分の保険料を知りたいときは、このツールの値のほうが、給与明細に近くなります。
よくある質問
Q.会社員の給与から引かれる社会保険料には、何がありますか?
健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料の3つです。40〜64歳は、健康保険料に介護保険料が加わります。令和8年4月分(5月に払う給与)からは、健康保険料と一緒に、子ども・子育て支援金(全国一律0.23%、労使折半)も引かれます(協会けんぽ)。
労災保険料は、会社が全額負担します。給与からは引かれません。
Q.標準報酬月額とは何ですか? いつ決まりますか?
保険料を計算するために、月の報酬を等級の表にあてはめた額です。健康保険は50等級(5.8万円〜139万円)、厚生年金は32等級(8.8万円〜65万円)あります。
入社したときは、見込みの報酬で決まります(資格取得時決定)。そのあとは、毎年7月1日の時点で、4〜6月の3か月の報酬の平均(支払基礎日数が17日以上の月だけ)で決め直され、9月から翌年8月まで使います(定時決定)。昇給などで固定的な賃金が変わり、3か月続けて等級が大きくずれたときは、途中でも改定されます(随時改定)(日本年金機構)。
Q.給与明細の金額と1円ずれるのはなぜですか?
端数の処理の方法が、会社によって違うことがあるからです。給与から控除するときは、本人負担の端数が50銭以下なら切り捨て、50銭を超えたら1円に切り上げるのが原則ですが、会社と従業員の間に特約があれば、それに従えます(協会けんぽ、日本年金機構)。
このツールは、健康保険(介護保険)と子ども・子育て支援金を、健康保険法第156条の「一般保険料等額」にならって合算し、半分にしてから、一度だけ端数処理をします。そのうち健康保険の分を引いた残りを、支援金として表示します。厚生労働省・こども家庭庁の令和8年2月12日のQ&Aが、合算してから処理するよう答えていると、社会保険労務士事務所の記事が引用していますが、そのQ&Aは、2026年10月14日の時点で、厚生労働省のサイトで見つかりませんでした。別々に処理する会社なら、1円違うことがあります。
また、給与から引かれるのは、ふつう前の月の標準報酬月額にかかる保険料です(健康保険法第167条)。
Q.40歳・65歳・70歳になったら、いつから保険料が変わりますか?
介護保険料は、40歳の誕生日の前日が属する月の分から加わり、65歳の誕生日の前日が属する月の分からかからなくなります。誕生日が1日の人は、前日が前の月の末日になるので、1か月早くなります(協会けんぽ)。
厚生年金保険料は、70歳に達した日(誕生日の前日)が属する月から、かからなくなります(厚生年金保険法第9条、第14条、第19条)。健康保険料は、75歳になって後期高齢者医療に移るまで続きます(健康保険法第3条)。このツールは、年齢の区分を選ぶ形にして、切り替わりの月は計算していません。
Q.賞与の保険料は、どう計算しますか?
賞与の額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に、月の報酬と同じ率を掛けて、半分を引きます(日本年金機構)。上限は、健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金が、年度(4月1日〜翌年3月31日)の累計で573万円、厚生年金が1か月で150万円です(協会けんぽ)。上限を超えた分には、保険料はかかりません。
雇用保険料は、賞与の額そのもの(1,000円未満を含む)に、本人負担率を掛けます。
Q.会社は、いくら負担していますか?
健康保険料・介護保険料・支援金・厚生年金保険料は、全額を労使で半分ずつ負担します。これに加えて、会社だけが負担する「子ども・子育て拠出金」(厚生年金の標準報酬月額 × 0.36%、令和8年度)と、雇用保険料の事業主負担分(一般の事業で0.85%)があります(協会けんぽ、厚生労働省)。
日本年金機構は、会社の負担を「納入告知額から、全被保険者の本人負担の合計を引いた額」としています。端数処理の関係で、本人負担と会社負担が円単位でずれることがあります。このツールの会社負担は、1人分の目安です。
Q.このツールの前提と、計算していないものは?
協会けんぽの令和8年度保険料額表(47都道府県のPDF)の料率と等級を、そのまま使います。標準報酬月額と全額・折半額の全2,350行(47都道府県 × 50等級)が、料率 × 標準報酬月額と一致することを、PDFを読み取る段階で確かめています。別に書いた参照実装(表に印刷された折半額から計算)と、約5,000通りの月額・1,500通りの賞与で、本人負担が一致することも、テストで確かめています。
計算していないものは、健康保険組合・共済組合の保険料、国民健康保険・国民年金(会社員ではない人)、標準報酬月額の決まり方(定時決定・随時改定・資格取得時決定)、産前産後休業・育児休業中の保険料の免除、短時間労働者の適用の判定、任意継続、厚生年金基金の免除保険料率、同じ月に2回以上の賞与がある場合の厚生年金の150万円の上限(1回ごとに判定しています)、令和9年度以降の料率です。令和9年度の料率は、例年どおりなら令和9年3月分から変わります。実際の額は、給与明細で確認してください。
出典
- 全国健康保険協会(協会けんぽ) — 令和8年度保険料額表(47都道府県のPDF。料率、等級ごとの全額・折半額、端数処理の注記①②、標準賞与額の上限、子ども・子育て拠出金0.36%)
- 全国健康保険協会(協会けんぽ) — 令和8年度 都道府県単位保険料率(健康保険料率の一覧、介護保険料率1.62%、子ども・子育て支援金率0.23%)
- 日本年金機構 — 令和8年度 厚生年金保険料額表(18.300%、標準報酬月額の第1等級88,000円〜第32等級650,000円)
- 日本年金機構 — 保険料の計算方法について(賞与は標準賞与額に料率を掛けた額の半額、給与・賞与から控除するときの端数処理は50銭以下切り捨て・50銭を超えたら切り上げ)
- 日本年金機構 — 定時決定(算定基礎届)(4〜6月の報酬で決め直し、9月から翌年8月まで適用。支払基礎日数17日以上の月だけ)
- e-Gov法令検索 — 健康保険法(第40条 標準報酬月額の等級、第156条 一般保険料等額と介護保険料額、第160条 都道府県単位保険料率、第167条 保険料の源泉控除)
- e-Gov法令検索 — 厚生年金保険法(第9条 70歳未満の被保険者、第20条 標準報酬月額の等級)
- 協会けんぽ 茨城支部 — 介護保険制度と介護保険料について(40歳・65歳は誕生日の前日が属する月から。1日生まれの例)
- 厚生労働省 — 令和8年度雇用保険料率のご案内(PDF。本人負担 一般5/1,000、農林水産・清酒製造・建設6/1,000)
- 兵庫労働局 — 労働保険料の計算方法(本人負担分の端数処理: 賃金から控除するときは50銭以下切り捨て、50銭1厘以上切り上げ)