出産手当金・傷病手当金の計算シミュレーション(1日あたりの額・期間・合計)

月給(標準報酬月額)と休む期間から、健康保険の出産手当金・傷病手当金の1日あたりの額と合計を無料で計算。出産手当金の産前産後の期間(42日・98日・56日)、傷病手当金の待期3日と通算1年6か月、給与が出る日の差額、加入12か月未満の計算に対応。協会けんぽの条文どおりの計算です。

給与(標準報酬月額)
円

この給与は、標準報酬月額の第22級(¥300,000)になります。標準報酬月額は、毎年9月ごろの届出(定時決定)などで決まる額で、実際の月の給与とは少し違うことがあります。

出産と、休み方
円

給与が出る日は、その日の給与が手当金の1日あたりの額より少ないときだけ、差額が支給されます(健康保険法第108条)。無給なら0円のままにします。

出産手当金の合計の目安

¥653,366

1日あたりの手当金¥6,667
支給の対象になる日数98日
産前の期間(出産日を含めて)2027年1月19日〜2027年3月1日
産後の期間2027年3月2日〜2027年4月26日

健康保険の給付は、租税の対象になりません(健康保険法第62条)。産前産後休業中の健康保険料・厚生年金保険料は、事業主が申し出ると、被保険者と事業主の分がどちらも免除されます(日本年金機構)。住民税は前年の所得で決まるため、休んでいる間も払う必要があります。

1日あたりの額の計算

直近12か月の標準報酬月額の平均¥300,000
÷30(10円未満は四捨五入)= 標準報酬日額¥10,000
×2/3(1円未満は四捨五入)= 1日あたりの手当金¥6,667

平均に使う月は、2026年2月〜2027年1月(手当金の支給を始める日の属する月まで)です。

30日分にすると¥200,010で、入力した給与(¥300,000)の約67%です。

概算のシミュレーションです。協会けんぽに加入している人の、健康保険法の条文どおりの計算です(健康保険組合は、全被保険者の平均額が組合ごとに違い、上乗せ(付加給付)がある場合もあります)。休みが続いている前提で、途中で出勤した日がある場合、障害年金・老齢年金との調整、出産手当金と傷病手当金が重なる場合、資格を失ったあとの継続給付は扱いません。傷病手当金の「通算1年6か月」の日数は、暦の1年6か月で数えた目安です。実際の額は、勤務先の健康保険の担当窓口と、支給決定通知書で確認してください。税務・法律・社会保険労務の専門的助言ではありません。

計算の流れ

  1. 手当金を支給し始める日の属する月までの直近12か月の標準報酬月額を平均します。標準報酬月額は、毎月の給与(報酬月額)を50の等級に当てはめた額です(健康保険法第40条)。
  2. その平均を30で割り、10円未満を四捨五入(5円未満は切り捨て、5円以上は10円に切り上げ)して標準報酬日額にします。
  3. 標準報酬日額の3分の2が、1日あたりの手当金です(1円未満は四捨五入)。出産手当金も傷病手当金も同じ式です(健康保険法第99条第2項、第102条第2項)。
  4. 出産手当金は、出産の日(予定日より遅れたときは予定日)以前42日(多胎妊娠は98日)から出産の日後56日までのうち、会社を休んで給与が出なかった日が対象です。予定日より遅れた期間も対象になります(第102条)。
  5. 傷病手当金は、休み始めた日から連続して3日(待期)を過ぎた4日目から、休んだ日が対象です。支給を始めた日から通算して1年6か月が限度です(第99条第1項・第4項)。
  6. 休んだ日に給与が出ているときは、その日の給与が手当金の額より少ない場合に限って、差額が支給されます(第108条)。

具体例:月給別の1日あたりの額と合計

標準報酬月額が12か月とも同じで、休む間は給与が出ない場合です。出産手当金は、2027年3月1日が予定日で予定日どおりに出産し、産前(1月19日から)も産後(4月26日まで)も全部休む98日分、傷病手当金は、2027年4月1日から30日間休んだ場合(待期の3日を除く27日分)です。

月給標準報酬月額1日あたり出産手当金(98日)傷病手当金(30日休んだ場合)
20万円¥200,000¥4,447¥435,806¥120,069
25万円¥260,000¥5,780¥566,440¥156,060
30万円¥300,000¥6,667¥653,366¥180,009
40万円¥410,000¥9,113¥893,074¥246,051
50万円¥500,000¥11,113¥1,089,074¥300,051

月給30万円なら、標準報酬月額は30万円(第22級)、1日あたりは¥6,667(30万円÷30=10,000円の3分の2は6,666.67円で、四捨五入して6,667円)、98日で¥653,366です。月給25万円は、標準報酬月額26万円(第20級。報酬月額25万円以上27万円未満)に当たります。月給がそのまま標準報酬月額になるわけではなく、等級の範囲に当てはめた額になります。

協会けんぽのページの例(支給開始日が令和8年2月15日で、標準報酬月額が16万円の月が6か月・18万円の月が6か月)では、平均17万円、÷30で5,670円、×2/3で3,780円です。このツールも同じ3,780円になります(ビルド時に確かめています)。

手当金は、標準報酬日額の3分の2です。健康保険の給付は租税の対象にならず(第62条)、出産手当金の産前産後休業中は、事業主の申出で健康保険料・厚生年金保険料が免除されます。そのため、休む前の手取りと比べたときの差は、額面の差(3分の1)より小さくなります。

よくある質問

Q.出産手当金は、いくらもらえますか?

1日あたり、「支給を始める日の属する月以前の直近12か月の標準報酬月額の平均÷30(10円未満四捨五入)」の3分の2(1円未満四捨五入)です。この額に、会社を休んで給与が出なかった日数を掛けた額が支給されます(健康保険法第99条第2項、第102条、協会けんぽ)。

予定日どおりに出産して産前産後を全部休めば98日分です。月給30万円なら、1日あたり6,667円で、合計653,366円です。出産手当金とは別に、出産育児一時金(1児につき50万円。2023年4月1日以降の出産で、産科医療補償制度に加入している医療機関での在胎週数22週以降の出産)があります(協会けんぽ)。

Q.出産手当金は、いつからいつまでの分が出ますか? 出産日が予定日とずれたら?

出産の日(出産が予定日より後になったときは予定日)以前42日(多胎妊娠は98日)から、出産の日後56日までのうち、休んで給与が出なかった期間です。出産日は産前の期間に入ります(協会けんぽのFAQ)。

予定日より遅れて出産したときは、遅れた期間も対象になり、「産前42日+遅れた日数+産後56日」になります。予定日より4日遅れたなら102日です。予定日より早く出産したときは、実際の出産日から42日さかのぼるので、期間は98日のまま、全体が前にずれます。協会けんぽの「産前産後期間一覧表」に、出産日ごとの産前開始日と産後終了日があり、このツールは全日(うるう年を含む)でその一覧表と同じ日付になることを確かめています。

Q.傷病手当金は、いくら、いつまでもらえますか?

1日あたりの額は出産手当金と同じ式です(標準報酬月額の12か月平均÷30の3分の2)。病気やケガ(仕事中・通勤中以外)で仕事に就けなくなった日から連続して3日(待期。有給休暇や土日・祝日も含みます)が過ぎた4日目から、休んだ日に支給されます。連続して3日休む前に出勤した日があると、待期は成立しません(協会けんぽ)。

支給期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月が限度です(第99条第4項)。協会けんぽの資料は、途中で出勤した期間を除き「実際に支給された期間」を通算するとしています。1年6か月が何日にあたるかは、資料に日数が書かれていないため、このツールは暦の1年6か月で数えた目安にしています。任意継続被保険者である間に始まった病気・ケガには、傷病手当金は出ません。

Q.健康保険に入って1年未満だと、手当金の額はどうなりますか?

標準報酬月額が定められている月が12か月に満たないときは、次の2つのうち少ない方の標準報酬日額(÷30、10円未満四捨五入)の3分の2で計算します(健康保険法第99条第2項ただし書)。(ア)支給を始める日の属する月以前の、継続した各月の標準報酬月額の平均、(イ)全被保険者の標準報酬月額の平均です。

協会けんぽでは、(イ)は支給開始日が令和7年4月1日以降なら32万円、令和7年3月31日以前なら30万円です(協会けんぽのページ。2026年10月10日に確認)。たとえば加入3か月で標準報酬月額が40万円の人は、(ア)の標準報酬日額13,330円より(イ)の10,670円が少ないので、1日あたり7,113円です。健康保険組合の加入者は、(イ)が組合の全被保険者の平均になります。

Q.休んでいる間に給与が出たら、どうなりますか?

休んでいる日に給与が支払われても、その給与の日額が手当金の日額より少ないときは、手当金と給与の差額が支給されます。給与が手当金の日額以上の日は、手当金は出ません(第108条、協会けんぽ)。有給休暇の賃金、出勤の有無に関わらず払われる手当(通勤手当・扶養手当・住宅手当など)、現物給付が、出勤していない日に対する報酬として扱われます。残業手当など出勤した日に対するものや、見舞金などの一時的なものは含めません(協会けんぽのFAQ)。

このツールは、休んでいる日に支払われる給与を「1日あたり」の同じ額として、1日ごとの差額を足しています。給与の日割りのしかたは勤務先や期間によって違うので、実際の計算は協会けんぽ(または健康保険組合)の決定を確認してください。

Q.出産手当金と傷病手当金は、両方もらえますか?

同じ期間に両方を受けることはできません。出産手当金を支給する期間は、傷病手当金は支給されません。ただし、出産手当金の額が傷病手当金の額より少ないときは、その差額が傷病手当金として支給されます(健康保険法第103条)。このツールは、2つが重なる場合は計算していません。

Q.退職したあとも、手当金はもらえますか?

次の2つを満たすと、退職後も引き続き受けられます(資格喪失後の継続給付。健康保険法第104条)。(1)資格を失った日の前日(退職日)までに、被保険者期間が継続して1年以上ある(任意継続被保険者・共済組合の組合員である期間は除く)、(2)資格を失った日の前日に、手当金を受けているか、受けられる状態にある。退職日に出勤すると、継続給付の条件を満たさず、退職日の翌日以降は支給されません(協会けんぽ)。

傷病手当金は、いったん仕事に就ける状態になったあと、再び仕事に就けなくなっても、継続給付の対象になりません。また、資格喪失後に老齢厚生年金などを受けられるようになると、傷病手当金は支給されません(年金額の360分の1が傷病手当金の日額より低いときは、その差額が支給されます)。このツールは、退職後の継続給付と年金との調整は計算していません。

Q.手当金に税金はかかりますか? 保険料や住民税は?

健康保険の給付には、租税その他の公課を課せないと健康保険法第62条が定めています。国税庁は、傷病手当金を非課税所得としています(タックスアンサー No.1400)。

産前産後休業中の健康保険料・厚生年金保険料は、事業主が申し出ると、被保険者と事業主の両方の分が免除されます。免除期間は、休業を始めた月から、休業が終わる日の翌日が属する月の前月までです(日本年金機構、健康保険法第159条の3)。住民税は前年の所得で決まる税金なので、休んでいる間も払う必要があります。このツールは、これらの額を差し引いた手取りまでは計算していません。

Q.このツールの前提と、計算していないものは?

協会けんぽに加入している人の、条文どおりの計算です。標準報酬月額は、月給(報酬月額)から等級表(健康保険法第40条。協会けんぽの令和8年度の保険料額表と全50等級が一致)で求めるか、直接選べます。標準報酬月額の12か月分を同じ額とみなし、途中で変わった場合は「変わる前の額」と「いまの額が続いている月数」の2段階で入れられます。

計算していないものは、休みが途中で途切れる場合(出勤した日を除く通算)、障害年金・老齢年金・障害手当金との調整、出産手当金と傷病手当金が重なる場合、資格喪失後の継続給付、健康保険組合の付加給付、船員保険・共済組合、育児休業給付金(別のツールです)。対象は被保険者本人のみで、家族(被扶養者)の出産や病気では、この手当金は出ません(協会けんぽのFAQ)です。実際の額は、協会けんぽ(または健康保険組合)の支給決定通知書で確認してください。

出典