失業保険(基本手当)の計算シミュレーション
離職前の賃金・年齢・雇用保険の加入期間・離職理由から、失業保険(基本手当)の日額と総額、いつから受け取れるか(待期7日と給付制限)、再就職手当の目安を無料で計算。令和8年8月1日からの金額に対応。
受け取れる失業保険(基本手当)の総額の目安
¥567,630
基本手当は所得税・住民税がかかりません(雇用保険法第12条)。失業の認定を受けた日の分が、おおむね4週間ごとの認定日のあとに振り込まれます。
いつから受け取れるか(目安)
- 求職の申込み(受給資格の決定)
- 2026年11月10日
- 待期(7日間)が終わる日
- 2026年11月16日
- 給付制限(1か月)が終わる日
- 2026年12月16日
- 基本手当の対象になる最初の日
- 2026年12月17日
- 90日分を受け取り終える日(毎日失業の認定を受けた場合)
- 2027年3月16日
- 受給期間の最後の日
- 2027年10月31日
最初の振込は、最初の認定日(求職の申込みの約4週間後以降)のあとです。給付制限は待期満了の翌日から数えて暦の月で計算した目安で、実際の期間はハローワークの決定に従います。
概算のシミュレーションです。令和8年8月1日〜令和9年7月31日に適用される賃金日額・基本手当日額の表と、雇用保険法の所定給付日数の表で計算します。失業の認定を受けた日の数・認定日ごとの支払い・内職や就労による減額・傷病手当・個別延長給付・訓練受講中の延長などは扱いません。実際の金額と日数は、離職票の記載と離職理由の判定にもとづいてハローワークが決めます。必ず管轄のハローワークで確認してください。税務・法律・社会保険労務の専門的助言ではありません。
計算の流れ
- 離職前の最後の6か月に毎月決まって支払われた賃金(賞与などは除く)の合計を180で割り、1円未満を切り捨てて「賃金日額」を求めます(雇用保険法第17条)。日給・時給の人は、総額を働いた日数で割って70%を掛けた額のほうが大きければ、そちらを使います。
- 賃金日額には、年齢別の上限額と、全年齢共通の下限額(令和8年8月1日から3,203円)があります。
- 賃金日額に、賃金が低いほど高くなる給付率(80%〜50%、60〜64歳は80%〜45%)を掛けて、1円未満を切り捨てたものが「基本手当日額」です。令和8年8月1日からの上限額は、30歳未満7,450円・30〜44歳8,270円・45〜59歳9,110円・60〜64歳7,830円、下限額は2,562円です。
- 基本手当を受け取れる日数の上限(所定給付日数)は、離職日の年齢・雇用保険の加入期間・離職理由で決まります(90日〜360日)。
- 求職の申込み後、失業している日が7日たつと待期が終わります。自己都合で辞めた人は、さらに給付制限(原則1か月)があります。そのあとの日から基本手当が受け取れ、離職日の翌日から1年(日数が330日・360日の人は1年と30日・60日)の受給期間が終わると、日数が残っていても受け取れません。
具体例:月給30万円の人が離職した場合(令和8年10月31日に離職、11月10日に申込み)
毎月の賃金が30万円(6か月で180万円)なら、賃金日額は¥10,000で、30歳未満から59歳までの基本手当日額は¥6,307です。この日額は、年齢や離職理由が違っても同じです。変わるのは、受け取れる日数と、受け取りはじめる時期です。
| 年齢・雇用保険の加入期間 | 自己都合 | 会社都合(倒産・解雇など) |
|---|---|---|
| 25歳・勤続3年 | 90日 → ¥567,630 | 90日 → ¥567,630 |
| 35歳・勤続10年 | 120日 → ¥756,840 | 240日 → ¥1,513,680 |
| 50歳・勤続25年 | 150日 → ¥946,050 | 330日 → ¥2,081,310 |
会社都合の離職は、若くて加入期間が短いと日数が変わらない(25歳・勤続3年はどちらも90日)一方、35歳・勤続10年で240日(自己都合は120日)、50歳・勤続25年で330日(自己都合は150日)と、差が大きくなります。また、自己都合の人は待期のあとに給付制限(原則1か月)があり、最初の対象日が2026年12月17日、会社都合の人は2026年11月17日です。
同じ賃金日額¥10,000でも、60〜64歳は給付率の式が違い、基本手当日額は¥5,348と、¥6,307(30〜59歳)より低くなります(厚生労働省の計算式)。
よくある質問
Q.失業保険は、いくらもらえますか?
1日あたりの金額(基本手当日額)は、離職前6か月の賃金の合計(賞与を除く)を180で割った「賃金日額」の、おおむね50〜80%(60〜64歳は45〜80%)です。賃金が低い人ほど高い割合になります(ハローワークインターネットサービス)。令和8年8月1日からは、上限が30歳未満7,450円・30〜44歳8,270円・45〜59歳9,110円・60〜64歳7,830円、下限が2,562円です(厚生労働省)。
総額は、基本手当日額に、受け取れる日数(所定給付日数、90日〜360日)を掛けた額が上限です。上のツールで、年齢・賃金・離職理由から計算できます。
Q.いつからもらえますか? 自己都合だと遅くなりますか?
ハローワークで求職の申込みをして、失業している日が通算7日たつまでが「待期」で、この間は基本手当が出ません(雇用保険法第21条)。会社都合などの人は、待期のあとから対象になります。
正当な理由のない自己都合で辞めた人は、待期のあとに給付制限があります。離職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、5年以内に2回以上自己都合で離職して受給資格の決定を受けた人や、重い責任のある解雇(懲戒解雇など)の人は3か月です(労働局のリーフレット)。離職前1年以内、または離職後に教育訓練給付の対象講座などを受講していれば、給付制限はなくなります。実際の振込は、そのあとの最初の認定日(原則4週間に1回)のあとになります。
Q.自己都合と会社都合で、どれくらい違いますか?
違いは3つあります。①給付制限の有無(自己都合は原則1か月)、②所定給付日数(会社都合の「特定受給資格者」は、年齢と加入期間によって自己都合の90〜150日より長い90〜330日)、③受給資格に必要な加入期間(自己都合は離職日以前2年間に12か月以上、会社都合などは1年間に6か月以上)です(雇用保険法第13・22・23条)。
月給30万円の例では、35歳・勤続10年で自己都合なら約76万円、会社都合なら約151万円と、日数の差がそのまま総額の差になります(上の表)。離職理由は、離職票の記載を見てハローワークが判定します。事実と違うと思うときは、ハローワークに異議を申し立てることができます。
Q.契約期間が満了して辞めた場合や、病気・介護で辞めた場合は?
期間の定めのある契約が満了し、更新を希望したのに更新されなかった人などは「特定理由離職者」になり、給付制限がなく、必要な加入期間も1年間に6か月以上になります。さらに、離職日が令和9年(2027年)3月31日までの人は、所定給付日数が会社都合の特定受給資格者と同じになります(雇用保険法附則第4条、ハローワークインターネットサービス)。
病気・介護・通勤困難などの正当な理由のある自己都合の人も特定理由離職者で、給付制限はなく、所定給付日数は一般の離職者と同じです。ツールの選択肢はこの区別に合わせてあります。どれに当たるかはハローワークが決めます。
Q.賃金日額に、賞与や残業代は入りますか?
賞与など臨時に支払われる賃金と、3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は入りません。残業代・通勤手当など毎月決まって支払われるものは入ります(雇用保険法第17条、ハローワークインターネットサービス)。税や社会保険料を引く前の額です。
賃金が日給・時給・出来高払いの人は、賃金の総額を働いた日数で割って70%を掛けた額が、総額÷180より大きいときは、その額が賃金日額になります(第17条第2項)。働いた日数が少ない人の保障なので、ツールでは「日給・時給で働いた日数が月によって違う」にチェックを入れて、日数を入れてください。
Q.受給期間とは何ですか? 辞めてすぐ手続きしないと損ですか?
基本手当を受け取れるのは、原則として離職日の翌日から1年間(所定給付日数が330日の人は1年と30日、360日の人は1年と60日)です。この間に所定給付日数を使い切れなくても、期間が終わると受け取れません(雇用保険法第20条)。
ツールの「いつから受け取れるか」は、申込みの日を遅らせるとどうなるかも確かめられます。病気・けが・妊娠・出産・育児などで引き続き30日以上働けないときは、受給期間を最長4年まで延長できます(ハローワークインターネットサービス。この期間の計算はツールに入っていません)。
Q.再就職手当は、いくらもらえますか?
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あるうちに、1年を超えて働くことが確実な安定した職業に就くなど、要件を満たすと支給されます。額は、基本手当日額(上限あり)×支給残日数×60%(残日数が3分の2以上なら70%)です(ハローワークの案内、雇用保険法第56条の3)。基本手当日額の上限は、令和9年7月31日まで、60歳未満6,745円、60〜64歳5,454円です。
ハローワークの案内の例(基本手当日額4,000円・所定給付日数270日)は、就職日が受給資格決定日以後50日目なら638,400円、100日目なら427,200円で、このツールの計算と同じ結果になります。給付制限がある人は、待期満了後1か月の間は、ハローワークなどの紹介で就職したことが必要です。
Q.65歳以上で退職した場合は?
65歳以上で離職した人(高年齢被保険者)は、基本手当ではなく、高年齢求職者給付金が一度だけ支給されます。額は、被保険者であった期間が1年以上なら基本手当日額の50日分、1年未満なら30日分です(ハローワークインターネットサービス)。基本手当日額の計算には、30歳未満の表を使います(厚生労働省のリーフレット)。
ツールは、年齢を65歳以上にすると、この一時金を表示します。待期・給付制限・受給期間の扱いは表示しません。
Q.失業保険には税金がかかりますか?
かかりません。雇用保険法第12条は、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として、租税その他の公課を課すことができないと定めています。基本手当は、所得税・住民税の計算に入れません。
退職金は別で、退職所得として課税されます。国民健康保険料・国民年金保険料の扱いは、このツールでは計算していません。
Q.このツールの前提と、計算していないものは?
令和8年8月1日〜令和9年7月31日に適用される賃金日額・基本手当日額の表(厚生労働省、毎年8月1日に改定)と、雇用保険法の所定給付日数の表で計算します。待期と給付制限の日付は、毎日失業が認定されるものとした目安で、給付制限は待期満了の翌日から暦の月で数えています。
計算していないものは、失業の認定を受けられない日・病気やけがの日、内職や短時間のアルバイトによる基本手当の減額、傷病手当、個別延長給付、公共職業訓練を受けている間の延長、受給期間の延長・特例、複数の会社の加入期間の通算(算定基礎期間の細かい数え方)、育児休業・介護休業・短時間勤務中の賃金低下の特例(賃金日額の特例)、被保険者期間の数え方(賃金支払基礎日数が11日以上の月)です。賃金日額の1円未満の端数処理は、業務取扱要領の平成29年8月版の記載にもとづいています。
実際の金額と日数は、離職票の内容と離職理由の判定で決まります。ハローワークで確認してください。
出典
- 厚生労働省 — 雇用保険の基本手当日額の変更(令和8年7月31日報道発表。8月1日から実施)
- 厚生労働省 — 基本手当日額の計算式及び金額(令和8年8月1日~)
- 厚生労働省 — 雇用保険の基本手当日額が変更になります(賃金日額・基本手当日額の上限額と下限額、令和8年8月1日から)
- ハローワークインターネットサービス — 基本手当について(受給要件・受給期間・支給額)
- ハローワークインターネットサービス — 基本手当の所定給付日数
- ハローワーク — 再就職手当のご案内(令和8年8月版)
- 神奈川労働局・ハローワーク — 離職されたみなさまへ(令和8年8月版。待期・給付制限・受給期間の延長)
- 岩手労働局・ハローワーク — 令和7年4月1日以降に離職された方は「給付制限期間」が1か月に短縮されます
- e-Gov法令検索 — 雇用保険法(第12・13・14・16〜18・20〜23・33・56条の3、附則第4条)
- e-Gov法令検索 — 雇用保険法施行規則(第28条の3 基本手当の率、第32条 就職が困難な者)
- 厚生労働省 — 雇用保険に関する業務取扱要領 50615・50801(端数処理。平成29年8月版)