脱退一時金の計算・還付シミュレーション(外国人向け、国民年金・厚生年金)

日本を出国する外国人向けの脱退一時金(国民年金・厚生年金保険)の支給額と、「退職所得の選択課税」による還付の見積りを無料で計算。受給要件・手続きの流れも解説します。

24か月

支給額の目安

¥550,000

源泉徴収と還付の目安(厚生年金のみ)

支給時に源泉徴収される所得税(20.42%)-¥112,310
源泉徴収後に受け取る金額¥437,690

「退職所得の選択課税」による還付の見積り

帰国後に「退職所得の選択課税の申告書」を税務署に提出すると、この脱退一時金を退職金とみなして税額を計算し直せます。被保険者であった期間を勤続年数として退職所得控除を使えるため、多くの場合、源泉徴収された税金の一部または全部が還付されます。

控除の計算に使った勤続年数2年
退職所得控除額(勤続年数から計算)¥800,000
選択課税で計算し直した所得税¥0
還付される見積り額¥112,310

この条件では、源泉徴収された税金の全額が還付される見積りです。

手続きの流れ(概要)

  1. 帰国前に市区町村へ転出届を提出する。
  2. 帰国後2年以内に「脱退一時金請求書」を日本年金機構へ提出する(日本国内に住所がないことが必要)。
  3. 還付を受けたい場合は、帰国前に「所得税・消費税の納税管理人の届出書」を税務署に提出する(帰国後でも、確定申告と同時なら提出できます)。
  4. 脱退一時金の支給決定通知書が届いたら、その翌年1月1日以後に「退職所得の選択課税の申告書」を納税管理人経由で税務署に提出する。

脱退一時金や還付金は日本の銀行口座に振り込まれます。すでに出国していて日本の口座を維持できない場合、Wiseのような国際送金サービスで海外の口座へ移す方法もあります。

主な受給要件(両制度共通)

  • 日本国籍を有していない。
  • 被保険者期間等が6か月以上ある。
  • 老齢年金の受給資格期間(10年)を満たしていない。
  • 障害年金などを受ける権利を有したことがない。
  • 日本国内に住所を有していない。
  • 日本に住所を有しなくなった日から2年以内に請求すること。

概算のシミュレーションです。厚生年金の平均標準報酬額は「平均月収」として簡略化して入力しており、2003年3月以前の期間の1.3倍調整や賞与(標準賞与額)は含まれていません。還付の見積りは国税庁の計算方法(短期退職手当等の扱い)を使い、所得税・復興特別所得税のみを対象としています(この選択課税に住民税は関係しません)。老齢年金の受給資格期間(10年)を満たしているかどうかは、この計算に含まれていません。税務・年金の専門的助言ではありません。

よくある質問

Q.脱退一時金の上限は5年から8年に引き上げられたと聞きましたが、本当ですか?

法律(令和7年6月20日公布の年金制度改正法)では、脱退一時金の計算に使う月数の上限を60か月(5年)から96か月(8年)に引き上げることが決まっています。ただし施行日は法律の附則で「公布の日から起算して4年を超えない範囲内において政令で定める日」とされており、2026年9月時点でその政令はまだ出ていません。「2026年4月から」と説明する記事が多いですが、これは年金制度改正法**全体**の施行日(2026年4月1日)と、脱退一時金の請求制限に関する規定の施行日を混同しているためと見られます。日本年金機構の公式ページ(2026年4月1日更新)も、現在も60か月上限のままです。最新の情報は日本年金機構の公式ページで確認してください。

Q.還付は必ず受けられますか?

厚生年金の脱退一時金は、支給時に20.42%が源泉徴収されますが、これは仮の金額です。帰国後に「退職所得の選択課税の申告書」を提出すると、被保険者期間を勤続年数とみなして退職所得控除を差し引いた金額で税額を計算し直せます。国税庁の記載例では、脱退一時金29万1,478円・控除80万円(短期の勤続年数)のケースで、課税退職所得金額が0円となり、源泉徴収された税金の全額(5万9,519円)が還付されています。ただし、脱退一時金の額が大きい場合や勤続年数が短い場合は、控除を超えた分に税金がかかるため、全額は戻りません。国民年金の脱退一時金はそもそも源泉徴収されないため、この還付の仕組みは関係ありません。

Q.帰国後、日本の銀行口座がなくても受け取れますか?

脱退一時金・還付金は日本国内の銀行口座への振込が原則です。帰国前に口座を解約せず残しておくのが最も簡単ですが、難しい場合は、家族や納税管理人の口座を使う、あるいは受け取った後にWiseのような国際送金サービスで自国の口座へ移す方法があります。

出典