「手取りが少ないのは税金が高いからだ」と感じる人は多いですが、給与から引かれる金額の内訳を見ると、多くの人にとって 最大の項目は社会保険料です。本サイトの計算では、30歳・独身・扶養なしの場合、年収約912万円に なるまで、社会保険料のほうが所得税と住民税の合計より大きくなります。この記事では、その内訳を年収別に確かめます。
社会保険料の中身と料率
本サイトの計算で使っている、本人負担分の料率は次のとおりです(令和8年度)。
- 厚生年金:9.15%(保険料率18.3%を労使で折半)。標準報酬月額の上限(月額¥650,000、年収換算で約780万円)を超える分には かかりません(日本年金機構)。
- 健康保険:4.95%(協会けんぽの全国平均9.9%の半分)。実際の料率は都道府県ごとに 異なります(協会けんぽ)。
- 雇用保険:0.5%(一般の事業の労働者負担、厚生労働省)。
- 介護保険(40〜64歳):0.81%(協会けんぽの全国一律1.62%の半分)。
30歳なら合計14.6%で、年収が上がっても厚生年金の上限に達するまでは、額面に対する割合はほぼ一定です。
年収別の内訳
| 額面年収 | 社会保険料 | 社保の割合 | 所得税 | 住民税 | 大きいのは |
|---|---|---|---|---|---|
| ¥3,000,000 | ¥438,000 | 14.6% | ¥27,669 | ¥120,200 | 社会保険料 |
| ¥5,000,000 | ¥730,000 | 14.6% | ¥91,380 | ¥245,000 | 社会保険料 |
| ¥7,000,000 | ¥1,022,000 | 14.6% | ¥279,856 | ¥379,800 | 社会保険料 |
| ¥8,000,000 | ¥1,149,700 | 14.4% | ¥437,499 | ¥457,000 | 社会保険料 |
| ¥10,000,000 | ¥1,258,700 | 12.6% | ¥823,641 | ¥641,100 | 税金の合計 |
| ¥12,000,000 | ¥1,367,700 | 11.4% | ¥1,243,843 | ¥830,200 | 税金の合計 |
たとえば年収500万円では、社会保険料が¥730,000、所得税と住民税の合計は¥336,380で、社会保険料は税金の約2.2倍です。
逆転するのは、年収約912万円
社会保険料は、厚生年金の上限(年収換算で約780万円)に達するまで額面にほぼ比例して 増えます。一方、所得税は所得が増えるほど税率が上がる仕組みです(5%から45%まで)。年収がおよそ912万円を超えると、所得税と住民税の合計が社会保険料を上回ります。年収1,000万円では、 社会保険料の割合が12.6%まで下がり、税金のほうが大きくなります。
40歳になると介護保険料が加わる
40歳から64歳までは、健康保険に加えて介護保険料がかかります。年収500万円の場合、社会保険料は30歳の¥730,000から、45歳では¥770,500へと、¥40,500増えます。
注意点
- 健康保険料率は都道府県で異なり、本サイトは全国平均を使っています。実際の負担は、勤め先の健康保険(協会けんぽの支部、 健康保険組合など)によって上下します。
- 実際の保険料は「標準報酬月額」という等級に丸めた金額をもとに計算されるため、本サイトの概算とは数百円程度の差が出ます。
- 自分の年収での内訳は、手取り計算で確認できます。