額面と手取りの差は、税金より社会保険料のほうが大きい?年収別の内訳を計算

30歳・独身・扶養なしの試算では、年収約918万円になるまで、社会保険料のほうが所得税と住民税の合計より大きくなります。手取りを減らす要因を、年収別の内訳で確かめました。

公開日 2026年9月21日 ・ 更新日 2026年9月22日

出典の確認・検証・訂正について

「手取りが少ないのは税金が高いからだ」と感じる人は多いですが、給与から引かれる金額の内訳を見ると、多くの人にとって最大の項目は社会保険料です。本サイトの計算では、30歳・独身・扶養なしの場合、年収約918万円になるまで、社会保険料のほうが所得税と住民税の合計より大きくなります。この記事では、その内訳を年収別に確かめます。

社会保険料の中身と料率

本サイトの計算で使っている、本人負担分の料率は次のとおりです(令和8年度)。

  • 厚生年金:9.15%(保険料率18.3%を労使で折半)。標準報酬月額の上限(月額¥650,000、年収換算で約780万円)を超える分にはかかりません(日本年金機構)。
  • 健康保険:4.95%(協会けんぽの全国平均9.9%の半分)。実際の料率は都道府県ごとに異なります(協会けんぽ)。
  • 雇用保険:0.5%(一般の事業の労働者負担、厚生労働省)。
  • 介護保険(40〜64歳):0.81%(協会けんぽの全国一律1.62%の半分)。
  • 子ども・子育て支援金:0.115%(全国一律0.23%の半分)。令和8年4月分(5月納付分)から徴収が始まった新しい項目で、健康保険料と同じ仕組み(標準報酬月額×料率)で徴収されます(こども家庭庁・協会けんぽ)。

30歳なら合計14.715%で、年収が上がっても厚生年金の上限に達するまでは、額面に対する割合はほぼ一定です。

年収別の内訳

額面年収社会保険料社保の割合所得税住民税大きいのは
¥3,000,000¥441,45014.7%¥27,465¥119,800社会保険料
¥5,000,000¥735,75014.7%¥91,073¥244,400社会保険料
¥7,000,000¥1,030,05014.7%¥278,018¥378,900社会保険料
¥8,000,000¥1,158,90014.5%¥435,661¥456,100社会保険料
¥10,000,000¥1,270,20012.7%¥821,190¥639,900税金の合計
¥12,000,000¥1,381,50011.5%¥1,240,556¥828,800税金の合計
前提:令和8年分、30歳・独身・扶養なし・給与所得のみ。社会保険料は全国平均の料率による概算で、「大きいのは」は社会保険料と(所得税+住民税)の合計との比較です。所得税は復興特別所得税を含みます。

たとえば年収500万円では、社会保険料が¥735,750、所得税と住民税の合計は¥335,473で、社会保険料は税金の約2.2倍です。

逆転するのは、年収約918万円

社会保険料は、厚生年金の上限(年収換算で約780万円)に達するまで額面にほぼ比例して増えます。一方、所得税は所得が増えるほど税率が上がる仕組みです(5%から45%まで)。年収がおよそ918万円を超えると、所得税と住民税の合計が社会保険料を上回ります。年収1,000万円では、社会保険料の割合が12.7%まで下がり、税金のほうが大きくなります。

40歳になると介護保険料が加わる

40歳から64歳までは、健康保険に加えて介護保険料がかかります。年収500万円の場合、社会保険料は30歳の¥735,750から、45歳では¥776,250へと、¥40,500増えます。

注意点

  • 健康保険料率は都道府県で異なり、本サイトは全国平均を使っています。実際の負担は、勤め先の健康保険(協会けんぽの支部、健康保険組合など)によって上下します。
  • 実際の保険料は「標準報酬月額」という等級に丸めた金額をもとに計算されるため、本サイトの概算とは数百円程度の差が出ます。
  • 自分の年収での内訳は、手取り計算で確認できます。

出典

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、税務・法律・投資その他の専門的助言ではありません。金額は概算の目安で、制度や金利は変更されることがあります。個別の状況については、税理士・社会保険労務士・金融機関などの専門家にご相談ください。