相続税の計算シミュレーション(配偶者と子、令和8年分)

財産の額と家族(配偶者・子)から、相続税の総額と各人の納付税額を無料で計算。基礎控除、配偶者の税額軽減、未成年者控除、生命保険金の非課税に対応し、二次相続まで含めて配偶者の取得割合を比べられます。国税庁の申告書の記載例と同じ結果になることを確かめています。

家族

この計算は、相続人が配偶者と子(または子だけ)の場合です。子がいない場合(親や兄弟姉妹が相続人になる)、孫が相続人になる場合、相続を放棄した人がいる場合は対象外です。

子の年齢・障害・養子(未成年者控除・障害者控除・養子の数の制限に使います)
子1歳
子2歳

「養子」は、特別養子縁組の子と、配偶者の連れ子を養子にした場合以外の養子です(この2つは実子と同じに数えます)。法定相続人の数に数えるのは、実子がいれば養子1人まで、実子がいなければ2人までです。

財産

¥100,000,000

不動産は相続税評価額(路線価など)、預貯金・有価証券は相続開始日の額です。小規模宅地等の特例を使う場合は、特例を適用して減額した後の評価額を入れてください。死亡保険金・死亡退職金は下の欄に入れます。

¥0
50%

残りは、子が等分して取得するものとします。債務・葬式費用は、財産の取得割合であん分して負担するものとします。

死亡保険金・死亡退職金(相続人が受け取った分)

死亡保険金も死亡退職金も、それぞれ「500万円 × 法定相続人の数(3人)= ¥15,000,000」までは非課税です(受け取った人が相続人の場合)。

相続税の合計(目安)

¥3,150,000

課税価格の合計 ¥100,000,000、基礎控除額 ¥48,000,000。

計算の流れ

課税価格の合計¥100,000,000
基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人3人)¥48,000,000
課税遺産総額(課税価格の合計 − 基礎控除額)¥52,000,000

法定相続分で分けたと仮定して、税率をかける

法定相続人取得金額税額
配偶者(2分の1)¥26,000,000¥3,400,000
子(4分の1)¥13,000,000¥1,450,000
子(4分の1)¥13,000,000¥1,450,000
相続税の総額¥6,300,000

相続税の総額は、実際にどう分けても同じ金額です(各人の税額は、この総額を実際の取得額の割合で分けます)。

各人の納付税額

配偶者

課税価格(取得した正味の財産)¥50,000,000
按分割合50%
算出税額(総額 × 按分割合)¥3,150,000
配偶者の税額軽減(引く額)¥3,150,000
納付税額¥0

子1

課税価格(取得した正味の財産)¥25,000,000
按分割合25%
算出税額(総額 × 按分割合)¥1,575,000
納付税額¥1,575,000

子2

課税価格(取得した正味の財産)¥25,000,000
按分割合25%
算出税額(総額 × 按分割合)¥1,575,000
納付税額¥1,575,000

配偶者の税額軽減

軽減される上限は、1億6,000万円と配偶者の法定相続分相当額のどちらか多い額(¥160,000,000)です。配偶者の課税価格は ¥50,000,000 です。

上限までの取得なら配偶者の相続税は0円。上限を超えた分には、通常の税率で相続税がかかります。

配偶者の取得割合を変えると、相続税はどう変わる?

同じ財産・同じ家族で、配偶者が取得する割合だけを変えたときの相続税(納付税額)です。

  • 0%(子だけが相続)
    一次相続
    ¥6,300,000

    一次相続: うち配偶者 ¥0 / うち子 ¥6,300,000

  • 25%
    一次相続
    ¥4,725,000

    一次相続: うち配偶者 ¥0 / うち子 ¥4,725,000

  • 50%(法定相続分)
    一次相続
    ¥3,150,000

    一次相続: うち配偶者 ¥0 / うち子 ¥3,150,000

  • 75%
    一次相続
    ¥1,575,000

    一次相続: うち配偶者 ¥0 / うち子 ¥1,575,000

  • 100%(軽減の限度額まで)合計が最小
    一次相続
    ¥0

    一次相続: うち配偶者 ¥0 / うち子 ¥0

二次相続を含めるには、左の「二次相続」の欄にチェックを入れてください。

概算のシミュレーションです。財産の評価額は入力された金額をそのまま使い、相続開始前3年〜7年以内の贈与の加算・贈与税額控除、相続時精算課税、小規模宅地等の特例の適用判定、相続人が親・兄弟姉妹・孫などの場合、相続放棄、遺産分割が終わっていない場合の配偶者の税額軽減、外国税額控除、納税猶予、配偶者の障害者控除、相続人でない人への遺贈(2割加算)は考慮していません。税額は、国税庁の申告書の計算と同じ端数処理(各人の課税価格は1,000円未満、法定相続分に応ずる取得金額は1,000円未満、相続税の総額と納付税額は100円未満切り捨て)で求めていますが、按分割合の端数処理などで実際の申告と数百円ずれることがあります。専門的助言ではありません。実際の申告は、税務署または税理士にご確認ください。

財産額別の相続税の目安(配偶者と子、法定相続分どおりに取得)

財産の評価額(課税価格の合計)配偶者と子1人配偶者と子2人配偶者と子3人
¥30,000,000¥0¥0¥0
¥50,000,000¥400,000¥100,000¥0
¥100,000,000¥3,850,000¥3,150,000¥2,624,700
¥200,000,000¥16,700,000¥13,500,000¥12,174,600
¥300,000,000¥34,600,000¥28,600,000¥25,399,800
¥500,000,000¥76,050,000¥65,550,000¥59,624,500

上のシミュレーターと同じ計算で、家族全体の納付税額の合計です。配偶者と子(成人)が法定相続分どおり(配偶者が2分の1、子が残りを等分)に取得し、配偶者の税額軽減を使い、債務・生命保険金・贈与加算はない場合です。国税庁「相続税の申告のしかた(令和8年分用)」34ページの表(各人の税額を1万円未満で四捨五入)と、子1〜3人・財産5,000万円〜5億円のすべてで一致することを確かめています。最終確認:2026年10月。

配偶者の取得割合別の相続税の例(財産2億円・子2人・二次相続は15年後)

配偶者の取得割合一次相続二次相続合計
0%(子だけが相続)¥27,000,000¥0¥27,000,000
25%¥20,250,000¥800,000¥21,050,000
50%(法定相続分)¥13,500,000¥7,700,000¥21,200,000
75%¥6,750,000¥18,400,000¥25,150,000
80%(配偶者の税額軽減の限度額まで)¥5,400,000¥21,400,000¥26,800,000
100%(配偶者が全部)¥5,400,000¥31,780,000¥37,180,000

配偶者がもともと財産を持たず、一次相続で取得した財産を使わず増やさずに15年後に亡くなり、子2人(成人)が等分に相続する仮定です(二次相続の相続人は子だけ)。実際の生活費・介護費・贈与・小規模宅地等の特例などで結果は変わります。一次相続が軽くても二次相続で重くなる、という関係を示すための例で、どの割合がよいかを示すものではありません。最終確認:2026年10月。

よくある質問

Q.相続税は、いくらからかかりますか?

課税価格の合計(財産から債務・葬式費用を引き、非課税分を除いた額)が、基礎控除額「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」を超えるときに、超えた分にかかります。基礎控除額の範囲内なら、申告も納税も原則として必要ありません(国税庁 No.4152・No.4205)。

  • 法定相続人が1人: ¥36,000,000
  • 法定相続人が2人: ¥42,000,000
  • 法定相続人が3人: ¥48,000,000
  • 法定相続人が4人: ¥54,000,000
  • 法定相続人が5人: ¥60,000,000

法定相続人の数は、相続放棄をした人がいても、放棄がなかったものとして数えます。ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って税額が0円になる場合は、相続税の申告書を提出しないと、その軽減・特例は受けられません(No.4158・No.4124)。

Q.配偶者の税額軽減とは? どこまで相続税がかかりませんか?

配偶者が実際に取得した正味の遺産額が、1億6,000万円と配偶者の法定相続分相当額のどちらか多い額までなら、配偶者に相続税はかかりません(国税庁 No.4158、相続税法第19条の2)。法定相続分相当額は、課税価格の合計 × 配偶者の法定相続分(子がいれば2分の1)です。

たとえば子2人の家庭で財産が1億円なら、全部を配偶者が取得しても1億6,000万円以内なので配偶者の税額は0円です(取得割合の上限は100%)。財産が4億円なら、限度額は法定相続分相当の2億円で、取得割合の上限は50%です。上限を超えた分には、通常どおり相続税がかかります。

この軽減は、遺産分割が終わって配偶者が実際に取得した財産が対象です。申告期限までに分割できていない財産は対象にならず、「申告期限後3年以内の分割見込書」を添えて申告し、3年以内に分割したときに受けられます(No.4158)。

Q.配偶者に全部相続させると、二次相続で損をしますか?

配偶者の税額軽減があるので、全部を配偶者が取得すれば一次相続の相続税はとても小さくなります。ただし、その分だけ配偶者の財産が増え、配偶者が亡くなる二次相続(相続人は子だけ。配偶者の税額軽減はなく、基礎控除も小さい)で課税されます。このページの計算で、財産¥200,000,000・子2人の例(配偶者はもともと財産を持たず、15年後に二次相続)を比べると、配偶者が全部取得した場合は、一次540万円・二次3,178万円で合計3,718万円です。法定相続分(50%)なら、一次1,350万円・二次770万円で合計2,120万円となり、差は1,598万円です。

ただし、これは配偶者が財産を使わず増やさず、子だけが等分に相続するなどの仮定を置いた試算です。この例で合計が最も小さいのは、表の中では25%の行(法定相続分の50%ではありません)で、最小になる割合は財産の額・子の人数・二次相続までの年数で変わります。配偶者の生活費や介護費、二次相続までの間の贈与や使い方、小規模宅地等の特例の使い方によっても変わるので、どの割合がよいかは一概にいえません。上の「配偶者の取得割合別」の表とシミュレーターで、ご自身の条件で比べてください。

二次相続が一次相続から10年以内なら、一次で配偶者が納めた相続税の一部が二次の税額から引かれます(相次相続控除、国税庁 No.4168)。

Q.子の人数や養子で、相続税はどう変わりますか?

子が増えると、法定相続人の数が増えて基礎控除額が増え(1人あたり600万円)、法定相続分で分けた取得金額が小さくなって低い税率が使われるので、相続税の総額は小さくなります。上の「財産額別の相続税の目安」の表のとおり、同じ財産でも子が1人から3人に増えると、総額は大きく下がります。

養子は、法定相続人の数に含める人数に制限があります。実子がいれば養子は1人まで、実子がいなければ2人までです。この数は、基礎控除額、生命保険金・死亡退職金の非課税限度額、相続税の総額の計算に使われます(国税庁 No.4170、相続税法第15条)。特別養子縁組で養子になった子や、配偶者の連れ子を養子にした場合などは、実子と同じに数えます。シミュレーターでは、それ以外の養子にだけ「養子」のチェックを入れてください。

養子は一親等の血族なので、相続税の2割加算の対象にはなりません。ただし、孫を養子にした場合(子が亡くなっていて孫が代わりに相続する場合を除く)は2割加算の対象になり、このシミュレーターでは計算できません(No.4157)。

Q.未成年の子や、障害のある子がいると、どうなりますか?

相続人が18歳未満のときは、「10万円 × 18歳になるまでの年数」を、その人の相続税額から引きます(未成年者控除)。年齢は1年未満を切り捨てるので、たとえば15歳9か月なら15歳として3年分の30万円です。たとえば10歳の子が1人いる配偶者との相続で、財産が1億円(法定相続分)なら、子の算出税額385万円から80万円を引いて、納付税額は305万円です(国税庁 No.4164)。

本人の税額より控除額が大きくて引ききれないとき(配偶者の税額軽減で子の分が少ないときなど)は、引ききれない分を扶養義務者(配偶者・ほかの子など)の税額から引きます。複数いるときは、各人の算出税額(配偶者の税額軽減のあと)の比であん分します(相続税法第19条の3、施行令第4条の3)。

相続人が85歳未満の障害者のときは、「10万円(特別障害者は20万円)× 85歳になるまでの年数」を引きます(障害者控除、No.4167)。引ききれない分の扱いは未成年者控除と同じです。シミュレーターの「子の年齢・障害・養子」の欄で入力できます。配偶者の障害者控除は計算していません。

Q.死亡保険金や死亡退職金は、どう扱われますか?

被相続人が保険料を負担していた生命保険の死亡保険金や、死亡退職金(死亡後3年以内に支給が確定したもの)は、相続財産とみなされて相続税の対象になります。ただし、相続人が受け取った分は、それぞれ「500万円 × 法定相続人の数」までが非課税です。相続人全員の受取額が限度額を超えるときは、限度額を受取額であん分して各人の非課税額を決めます(国税庁 No.4114・No.4117、相続税法第12条)。相続人でない人が受け取った分には、この非課税はありません。

たとえば配偶者と子2人(法定相続人3人)で、保険金を配偶者が1,000万円、子が2,000万円(1人1,000万円)受け取ると、非課税限度額は¥15,000,000で、3人の受取額の合計3,000万円のうち¥15,000,000が課税されます。このシミュレーターは、被相続人が保険料を負担し、受取人が配偶者または子の保険金を前提にしています。

Q.相次相続控除とは何ですか?

今回の被相続人が、10年以内に別の相続で財産を取得して相続税を納めていた場合に、その税額の一部を今回の相続税から引く制度です(国税庁 No.4168、相続税法第20条)。前の相続から1年経つごとに10%ずつ小さくなり、10年で0になります(年数は1年未満を切り捨て)。典型的には、夫が亡くなって妻が相続税を納め、数年後に妻が亡くなるときに、子の税額から引かれます。

シミュレーターの二次相続の欄で、二次相続までの年数を10年未満にすると反映されます。たとえば財産¥200,000,000・子2人で配偶者が全部取得(一次の納付税額540万円)した場合、二次相続が同じ年なら二次の税額が540万円小さくなります。一次で配偶者が相続税を納めていない(配偶者の税額軽減で0円)ときは、控除はありません。

Q.小規模宅地等の特例や、生前の贈与はどう扱いますか?

このシミュレーターは、財産の評価額を入力された金額のまま使います。小規模宅地等の特例(被相続人が住んでいた土地は330㎡まで80%減額するなど。取得する人や居住・保有の要件があります)を使う場合は、特例を適用して減額した後の評価額を入力してください(国税庁 No.4124)。適用できるかどうかは判定しません。

相続開始前の贈与のうち暦年課税のものは、加算対象期間内であれば相続財産に加算され、贈与税額控除を受けます(相続開始日が令和8年12月31日までなら3年以内で、令和9年以降は段階的に7年に延びます)。相続時精算課税の贈与も相続税の計算に含まれます。これらはこのシミュレーターでは計算していません(国税庁 No.4161、贈与税の計算シミュレーションで贈与税の側を確認できます)。

Q.申告と納税は、いつまでにどこで行いますか?

相続の開始(被相続人の死亡)を知った日の翌日から10か月以内に、被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署に申告し、同じ期限までに納税します(国税庁 No.4205)。期限が土曜・日曜・祝日のときは、その翌日が期限です。申告書はe-Tax、郵送、時間外収受箱への投函で提出できます。納付はダイレクト納付・ネットバンキング・クレジットカードなどのほか、現金で行います。期限までに申告しなかったり、実際より少なく申告したりすると、加算税や延滞税がかかることがあります。

Q.この計算に入っていないものは何ですか?

相続人が親・兄弟姉妹・孫などの場合、相続放棄、相続開始前3年〜7年以内の贈与の加算と贈与税額控除、相続時精算課税、小規模宅地等の特例などの適用判定と評価(財産の評価額は入力どおり)、遺産分割が終わっていない場合の配偶者の税額軽減、外国税額控除、納税猶予、配偶者の障害者控除、相続人でない人への遺贈(2割加算)、日本に住所がない人や外国人が関わる相続の課税範囲は含みません。端数処理は国税庁の申告書と同じ方法(各人の課税価格・法定相続分に応ずる取得金額は1,000円未満、相続税の総額・納付税額は100円未満切り捨て)ですが、按分割合の端数処理(相続税法基本通達17-1)などで、実際の申告と数百円ずれることがあります。

出典