ラグジュアリーカードは、2027年1月から年会費が、チタン55,000円→75,000円、ブラック110,000円→150,000円、ゴールド220,000円→295,000円に上がります(ラグジュアリーカード公式の2026年10月5日のお知らせ)。上がり幅は、チタンとブラックが約36%、ゴールドが約34%です。還元率は一律で、チタン1.0%・ブラック1.25%・ゴールド1.5%なので、ポイントやマイルだけで見ると、年会費0円で1.2%のカードに、3種類とも勝てません。
年会費の改定(公式の内容)
| カード | 改定前(本会員) | 改定後(本会員) | 家族会員(前→後) |
|---|---|---|---|
| チタン(還元率1%) | 55,000円 | 75,000円 | 16,500円→22,500円 |
| ブラック(還元率1.25%) | 110,000円 | 150,000円 | 27,500円→37,500円 |
| ゴールド(還元率1.5%) | 220,000円 | 295,000円 | 55,000円→73,500円 |
- 新規の入会は、2027年1月1日の申し込みから新しい年会費です。いま持っている人は、2027年2月以降の年会費の請求分から、順に新しい額になります(請求月は、カード裏面の有効期限の月の翌々月)。
- ブラック・ダイヤモンド、JAL ラグジュアリーカード、JAL ラグジュアリーカード リミテッドは、この改定の対象外です。ほかに、競走馬のオーナー向けのブラックは、143,000円から183,000円になります。
- 公式は、年会費を10年間据え置いてきて、優待・サービスの拡充と、ブランド体験の向上への投資を理由にしています。改定後の優待の内容は、公式のお知らせでは、アプリやメールで順次案内するとあるだけで、具体的には書かれていません。
還元だけで見ると:1.2%の無料カードに並ばない
ポイントの還元率は、公共料金・モバイルのチャージなどでも変わらない一律の率です(請求書のカード払いは、楽天Edy・nanaco・BANKIT・Winvoice以外はポイントの対象外)。ポイントは1ポイント1円のキャッシュバックにも、ANA・JAL・ユナイテッドのマイル(1ポイント0.6マイル、手数料なし・上限なし)にも交換できます。公式ページの、月50万円(年600万円)の場合の例は、キャッシュバックがチタン60,000円・ブラック75,000円・ゴールド90,000円、マイルがチタン36,000・ブラック45,000・ゴールド54,000マイルです。
この還元は、年会費を引く前の額です。年600万円で年会費を引くと、チタンは−15,000円、ブラックは−75,000円、ゴールドは−205,000円で、年会費0円のリクルートカード(1.2%)は72,000円のプラスです。
1.2%のカードに並ぶために、優待などで取り返す必要がある額は、「年会費 −(還元率の差 × 利用額)」です。
| 年間のカード払い | チタン(75,000円) | ブラック(150,000円) | ゴールド(295,000円) |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 77,000円 | 149,500円 | 292,000円 |
| 300万円 | 81,000円 | 148,500円 | 286,000円 |
| 600万円 | 87,000円 | 147,000円 | 277,000円 |
| 1,000万円 | 95,000円 | 145,000円 | 265,000円 |
ブラックの還元率は1.25%で、1.2%との差は0.05ポイントしかなく、年会費150,000円を還元の差だけで取り返すには、年間3億円のカード払いが要ります。ゴールドは差が0.3ポイントなので、295,000円では約9,800万円です。チタンは、還元率が1.2%より低いため、利用額をいくら増やしても並びません。
優待で取り返せるか
公式のトップページが挙げる優待は、国内外5,000軒以上の対象ホテルでの客室アップグレード・朝食など(公式は、1滞在あたり平均約7万円相当と案内。2025年の3泊の利用実績にもとづく公式の数字)、プライオリティ・パスによる世界の空港ラウンジ(年間の利用回数制限なし)、対象レストランで最大6名の予約のうち3名分が無料になるダイニング優待、片道のハイヤー送迎、映画館・美術館の優待などです。
これらは、使った分だけ価値が出て、使わなければ0円です。ホテルの優待は、泊まる施設・客室料金で、実際の価値が大きく変わります(公式も、実際の価値は施設・客室料金・アップグレードの有無などで異なると書いています)。このガイドでは、優待の金額換算は行っていません。上の表の額を、1年に使う優待の合計が超えるかどうかが、自分の判断の基準になります。
どんな人なら選ぶか
選ぶ余地があるのは、年に何度かホテルに泊まり、レストランで接待や記念日の食事をし、国際線の空港ラウンジを使うなど、優待を、年会費の分以上に使う人です。表のとおり、年間600万円を使っても、優待で取り返すべき額は、チタンで87,000円、ブラックで147,000円、ゴールドで277,000円で、これを超える優待を使えるかが、分かれ目になります。
選ばないほうがよいのは、カードの還元(ポイント・マイル)が目的の人、優待の利用が年に数回に満たない人です。その場合は、年会費0円の1.2%のカードや、マイルが得になる条件を確かめたうえでのJAL・ANAのカードのほうが得です。計算はクレジットカードの還元率シミュレーションで、自分の利用額で確かめられます。判定の一覧はクレジットカード判定一覧にあります。