児童手当は、月額が3歳未満15,000円、3歳以上10,000円、年齢が上の子から数えて3人目以降は30,000円と決まっています。月額の表だけを見ると、総額は「子どもの数」で決まるように見えますが、実際は、生まれた日と、きょうだいとの年の差で、受け取る総額がかなり変わります。児童手当法(令和6年10月分以降)の条文どおりに月ごとに計算して、その差を表にしました。
1人目の総額は、生まれた日で232.5万〜245万円
支給は、出生の翌日から15日以内に申請すると、出生の月の翌月分から始まり、「18歳に達する日以後の最初の3月31日」の属する月分(3月分)で終わります(児童手当法第3条・第8条2項)。「18歳に達する日」は、年齢計算ニ関スル法律と民法第143条により、18歳の誕生日の前日です。この前日が4月1日以降なら終わりは1年後の3月、前日が3月31日なら、その年の3月です。
| 生まれた日(2026年) | 15,000円の月数 | 10,000円の月数 | 最初の月分 | 最後の月分 | 総額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 4月1日 | 35か月 | 180か月 | 2026年5月 | 2044年3月 | 2,325,000円 |
| 4月2日〜30日 | 36か月 | 191か月 | 2026年5月 | 2045年3月 | 2,450,000円 |
| 3月31日 | 36か月 | 180か月 | 2026年4月 | 2044年3月 | 2,340,000円 |
| 12月15日 | 36か月 | 183か月 | 2027年1月 | 2045年3月 | 2,370,000円 |
4月2日生まれは、18歳に達する日が2044年4月1日で、2045年3月分まで受け取ります。4月1日生まれは、18歳に達する日が2044年3月31日そのものなので、2044年3月分までで、1年短くなります。同時に、3歳に達する日も前の月(2029年3月31日)になります。4月2日生まれと比べると、15,000円の月が1か月、10,000円の月が11か月少ないので、15,000円+10,000円×11=125,000円の差です。4月2日以降に生まれた子がいちばん多く、5月、6月…と生まれが遅くなるごとに、10,000円の月が1か月ずつ減って、総額が10,000円ずつ減ります(12か月分の表は、ツールのページにのせています)。
3歳の切り替えは、3歳に達する日の属する月の翌月分からです(児童手当法第9条3項。姫路市は「3歳の誕生日の翌月分から」と案内)。1日生まれの3歳の月の切り替えを書いた自治体の案内は見つかっていないので、この表の1日生まれは条文の読みです。
2人きょうだいは年の差で変わらない。違いが出るのは3人目から
2人の場合、年の差があっても、それぞれ第1子・第2子として15,000円か10,000円なので、総額は変わりません。同じ6月15日生まれで、年の差が1年・2年・3年・5年・8年の2人の総額は、どれも486万円(1人あたり243万円)です。3人目が生まれると、年の差が効きはじめます。
3人目の月3万円が続くのは、上の子との年の差が2年以内
3人目以降の30,000円は、年齢が上の子から数えます。数えるのは、18歳の年度末までの児童だけではなく、そのあと22歳の年度末(22歳に達する日以後の最初の3月31日)まで、生活費を負担している上の子も入ります(こども家庭庁、法第6条2項)。上の子が高校を卒業しても22歳の年度末までは「第1子」「第2子」に数えられるので、その間、3人目は第3子の30,000円のままです。上の2人が22歳の年度末を過ぎたあと(または数えられなくなったあと)は、3人目は第2子または第1子として、10,000円(3歳未満なら15,000円)になります。
次の表は、6月15日生まれの3人(年の差が同じ間隔)で、一番上が2026年生まれの場合です。年の差が2年以内なら、3人目の高校生年代の最後まで30,000円が続きます。3年以上になると、一番上の子が22歳の年度末を過ぎたところから、3人目は10,000円になります。
| 上の子との年の差 | 3人の総額 | 3人目の総額 | 3人目が3万円の月数 | 3万円が終わる月(3人目の年齢) | 22歳の年度末まで数える分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1年 | 11,610,000円 | 6,750,000円 | 225か月(支給の225か月のうち) | 最後まで3万円 | 480,000円 |
| 2年 | 11,610,000円 | 6,750,000円 | 225か月(支給の225か月のうち) | 最後まで3万円 | 960,000円 |
| 3年 | 11,130,000円 | 6,270,000円 | 201か月(支給の225か月のうち) | 2049年4月(16歳10か月) | 960,000円 |
| 4年 | 10,650,000円 | 5,790,000円 | 177か月(支給の225か月のうち) | 2049年4月(14歳10か月) | 960,000円 |
| 5年 | 10,170,000円 | 5,310,000円 | 153か月(支給の225か月のうち) | 2049年4月(12歳10か月) | 960,000円 |
| 6年 | 9,690,000円 | 4,830,000円 | 129か月(支給の225か月のうち) | 2049年4月(10歳10か月) | 960,000円 |
| 7年 | 9,210,000円 | 4,350,000円 | 105か月(支給の225か月のうち) | 2049年4月(8歳10か月) | 960,000円 |
| 8年 | 8,730,000円 | 3,870,000円 | 81か月(支給の225か月のうち) | 2049年4月(6歳10か月) | 945,000円 |
年の差が3年のきょうだいでは、一番上の子が22歳の年度末を過ぎる2049年4月(3人目が16歳10か月、高校2年生のとき)に、3人目の月額が30,000円から10,000円に下がります。年の差が1年増えるごとに、10,000円の期間が24か月ずつ増えて、3人の総額は48万円ずつ減ります。
右端の列は、もし上の子を「18歳の年度末まで」しか数えなかったとしたら、総額がどれだけ少なくなるかの差です。年の差が2〜7年なら96万円、1年差でも48万円です。令和6年10月分から、数える上の子の範囲が18歳の年度末から22歳の年度末まで広がったことの、金額での大きさです。数えてもらうには、市区町村に「監護相当・生計費の負担についての確認書」などを出す必要があります(こども家庭庁)。
申請が遅れると、3人目は1か月で3万円を受け取れない
児童手当は、申請した月の翌月分から支給されます。出生の翌日から15日以内に申請すれば出生の月の翌月分からですが、遅れた月分は原則として受け取れません(こども家庭庁)。受け取れない額は、その月の額の分だけです。
| 申請が遅れた月数 | 1人目(3歳未満で月15,000円) | 3人目(月30,000円) |
|---|---|---|
| 1か月 | 15,000円 | 30,000円 |
| 3か月 | 45,000円 | 90,000円 |
| 6か月 | 90,000円 | 180,000円 |
3人目は、年齢に関係なく30,000円なので、1か月遅れるだけで1人目の2倍の額を受け取れなくなります。兄姉の児童手当を受けている人も、下の子が生まれたときは、「額改定認定請求書」を出す必要があります(こども家庭庁Q&A)。
この計算に入っていないこと
6月15日生まれ・年の差が同じ間隔という例なので、誕生月がばらばらのきょうだいは、上の表の数字がずれます(年の差が2年のぎりぎりのとき、上の子が4月1日生まれなら、1年早く数えられなくなる、など)。実際の額は、児童手当の総額シミュレーションに、生年月日を入れて確かめてください。公務員(勤務先から支給)、離婚協議中の別居、海外に住む子、保育料などの天引き、児童福祉法の延長者などは入れていません。金額は法律が変わると変わるので、お住まいの市区町村の案内でも確かめてください。
出典
- e-Gov法令検索 — 児童手当法(第3条 児童、第6条 児童手当の額・第三子以降算定額算定対象者、第8条 支給の始期と終期・偶数月の支払、第9条 額の改定。令和7年6月1日施行の版)
- こども家庭庁 — 児童手当制度のご案内(支給額、第3子以降のカウント、申請は出生の翌日から15日以内、遅れた月分は原則受け取れない)
- こども家庭庁 — 「第3子以降」のカウント方法について(児童は18歳年度末まで、児童の兄姉等は22歳年度末まで。PDF)
- こども家庭庁 — 児童手当Q&A(Q2 出生の翌日から15日以内の申請)
- e-Gov法令検索 — 年齢計算ニ関スル法律・民法第143条(年齢は出生の日から起算し、期間は応当日の前日に満了する)
- 姫路市 — 児童手当(3歳の誕生日の翌月分から3歳以上の額に変わる)/岡山市 — 児童手当の給付について(4月1日が18歳の誕生日の場合、18歳に達する日は3月31日)